最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)4827 判決
主 文
本件上告を棄却する。
当審における訴訟費用は被告人の負担とする。
理 由
弁護人野原松次郎の上告趣意(後記)第一点について。
所論は憲法三一条違反をいうけれども、その実質は単なる刑訴法違反の主張であ
つて、刑訴四〇五条の上告理由にあたらない。
同第二点について。
事実誤認の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。
被告人の上告趣意(後記)について。
所論3の(A)(B)は憲法違反の趣旨をのべているけれども、(A)について
は、記録を調べても被告人が供述の機会を与えられなかつたということはできない
から所論は前提を欠くものであり、また(B)については、仮りに裁判が迅速を欠
いたとしても原判決破棄の理由とならないことは、当裁判所判例のくりかえし示す
ところであつて、いずれも採用できない。その余の所論は、結局、事実誤認又は単
なる法令違反の主張に帰着し、刑訴四〇五条所定の上告理由にあたらない。
また、記録を調査しても、本件につき刑訴四一一条を適用すべき事由は認められ
ない。
よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す
る。
昭和二九年二月九日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 井 上 登
裁判官 島 保
- 1 -
裁判官 河 村 又 介
裁判官 小 林 俊 三
裁判官 本 村 善 太 郎
- 2 -